青少年に薦める30選 |
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| 青少年に薦める30選について
子供の頃に、何かすてきな出会いをさせてあげたい。絵でも音楽でも文学でも、何だっていい。心豊かに育ってもらえるような「きっかけ」とめぐり会えたら、どんなにすてきなことでしょう。 クラシック音楽情報センター |
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青少年に薦める30選
《 バロックから現代まで 》 |
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コンセール夕陽丘 泉
峰隆
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ヴィヴァルディ:協奏曲イ短調Op.3-6
協奏曲集「調和の幻想」の中の一曲。ヴィヴァルディの協奏曲集はOp.8の4曲「四季」が有名ですが、その次はこの曲でしょう。ヴァイオリンの練習者は必ず何度もする曲で、抒情的で軽快で心地よい曲です。全体に此の種の作品は高級ムード音楽で、バックグランドミュージックとして最適です。曲集のまとまりとしては、Op.9の「ラ・チェトラ」が最善でしょう。演奏はイ・ムジチでもイタリア合奏団でもかまいませんが、お薦めはヤン・トマソとウィーン国立歌劇場室内管弦楽団のヴァンガード盤で、知る人ぞ知る名盤です。トマソはヴァイオリニストとして大家ではありませんが、清潔で軽やかで好感度の高い人です。有名なボスコフスキーが第2ソロをしていることからも、当時の評価が推測されます。 |
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J.S.バッハ:管弦楽組曲第2番ロ短調
フルートと管弦楽の此の曲は朝の目覚めに如何でしょう。有名なアリアは第3番ですが、ポロネーズ、メヌエット、バディネリと次々名旋律で楽しませてくれます。演奏のお薦めは、カペー四重奏団で第2ヴァイオリンを弾いていたモーリス・エヴィットの室内合奏団が一番です。爽やかで淀みなく、生き生きしたフレッシュな演奏です。ソロ・フルートは若き日のピエール・ランパルで、これがまた軽妙な名演で聴く者を魅了いたします。今はEMI に吸収されました、ディスコフィル・フランセの名盤です。次位はベイヌムのコンセルトヘボウ管弦楽団で、暖かみのあるバルワーザーの木製フルートの演奏も又曲想によくマッチして魅力的です。 |
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J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲
此の曲は近年の人気曲で、その一翼はグレン・グールドの人気無くしては無かった物と思われます。 元々不眠症の伯爵の依頼でバッハが作曲し、弟子のゴールドベルクに演奏させたので、この俗称がありますが、正しくは「アリアといろいろな変奏」という一種の練習曲です。グールドはデビューと早すぎた白鳥の歌も此の曲と言うドラマがあり、その上どちらも新鮮で鮮やかな技巧もありますが、なによりその陶酔が我々を引きつけるのではないでしょうか。バッハの時代、鍵盤楽器は変革期で、此の曲もクラヴィーア曲として書かれました。クラヴィーアは鍵盤楽器の総称でチェンバロもピアノも場合によってはオルガンまで含みます。まずピアノは当時と今ではかなり違います、とは言え現代ピアノが演奏に適さないと言うのも、グールドは納得させません。チェンバロではRCAのランドフスカか、レオンハルトがお薦めです。これでオルガン曲が選択できませんでした、残念。 |
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ペルゴレージ:スターバト・マーテル
ラテン語で「悲しみの聖母」と言う意味で、もちろん歌詞の最初の言葉です。此の曲以前も以降も 沢山スターバト・マーテルがある中で、特に此の曲が有名なのは、その清廉さと表情豊かな旋律に負うところが大きいのではないでしょうか。ペルゴレージは生来病弱で26歳死の床で作曲したと言われています。死後人気の高揚は、幾多の作品が彼に帰する事となり多くの偽作を生みました。真作はせいぜい30曲もないそうです。西洋音楽が世界的に広まった一因に、キリスト教の広まりとの関連を、否定する人は少ないでしょう。ソプラノとアルトと弦楽合奏の編成で、当時は多分カストラートが歌ったのでしょうが、男声のソロが無いのも宗教曲としては変わり物でしょう。それだけにソロ歌手はあまりオペラチックでない人が望ましいし、合奏団も爽やかな物が望まれます。ラスキンとレーハンに、カラッチオーロの指揮ナポリ・ロッシーニ管弦楽団の演奏は、さすが地元と納得させられます。 |
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モーツァルト:ディヴェルティメント第17番ニ長調
喜遊曲と邦訳される、自由な形式の娯楽的な実用音楽。第3楽章のメヌエットが有名ですが、第2楽章の変奏曲形式のアンダンテがたまらなく魅力的です。全部で6楽章あります。演奏はフェリックス・プロハスカの指揮のウィーン国立歌劇場管弦楽団が、それこそウィーン情緒たっぷりの優雅な演奏でヴァイオリン・ソロの小粋なヤン・トマソが花を添えています。カラヤン・ベルリン・フィルも少し厚ぼったいですが、華麗な演奏で聴かせますが、プロハスカの敵ではありません。 |
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モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番ニ短調K.466
映画「アマデウス」でも目立った此の曲は、緊張感あふれる出だしから、聴く者を何か怪しいモーツァルト世界に誘います。モーツァルトのピアノ協奏曲は27曲あり、そのすべてが名曲で有名ですが、特に18番以降はそれこそ駄作はありません。それでも択一すれば、此の曲か第24番ハ短調k.491でしょう。その2曲をカップリングしたハスキルの名盤は、誰もが認める名演でこれほど評価の定まった演奏もほかにないのではないでしょうか。ルーマニアの国宝クララ・ハスキルのピアノ、ハードなリードのマルケヴィッチ指揮、コンセール・ラムルー管弦楽団の演奏は、外柔内剛が決め手です。しかし外のも聴いてみたいあなたには、デイスコフィル・フランセのメイエル、これで決まりです。 |
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オギンスキー:ポロネーズイ短調
あるいは、こんな作曲家知らないとおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。まず音楽史に登場する事すら珍しい此の作曲家をあげましたのは、モーツァルトとベートーヴェンの間に一人は入れたかったのと、これからの世界そして此の国の歴史、そして音楽との関わり、それらを若い感受性の皆様に、此の音楽を通じて肌で感じてほしかったからです。ポーランドのオギンスキー家は、代々文武の誉れ高い貴族で、作曲家ミハエル・クレオパス・オギンスキーは、武人でもあり、外交官で作家・詩人という今のマルチ人間でした。そして後の世にピアノの詩人ショパンは、ここを原点として誕生し、ポーランド共和国、初代首相ピアニスト「パデレフスキー」も生まれました。此の曲を聴いていただくのは、ランドフスカでなければ成りません。ハープシコード珠玉集と言う二枚組のアルバムで、副題がランドフカ、パデレフスキーのために弾くでした。此のアルバムで、もう一曲ト長調ともに此のイ短調が弾かれていますが、激しいリズムと高貴な最高の哀しみが昇華した「美」が、此の国のすべてを表現しているようです。2曲のうちどちらかは、ワイダ監督の、映画「灰とダイヤモンド」でも使われたそうで、それを取り上げて、此の曲を録音された若い日本のチェンバロ奏者に、いきさつを質問しましたら、ディレクターの要望と聞きまして、がっかりした思い出があります。 |
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ベートーヴェン:コリオラン序曲、エグモント序曲
ベートーヴェンで、交響曲・ピアノ・ソナタ等を外すとつらい選択となります。簡素で精神性高い序曲コリオランと、ゲーテの戯曲に作曲した、ドラマチックな劇音楽エグモントの序曲はどうでしょうか。演奏はこれでなければと言う訳でもないのですが、アルザス生まれでドイツ系なのにフランスの指揮者シャルル・ミュンシュ(カール・ミュンク)・ボストン交響楽団は淡泊な表現ながら、明快・緻密で、曲の性格をよく表現されています。最後の交響曲第九の穴埋め的ですが、立派で印象的でした。エグモント序曲は、映画で見たチェリビダッケ・ベルリン・フィルの、ぐいぐい押して行く力演が忘れられません。これらは外にも私の知らない名演奏があるのかもしれません。 |
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ベートーヴェン:ロマンスト長調、ヘ長調
クラシック音楽を古典ととらえると、それこそベートーヴェンで終わってしまいそうで、ピアノやヴァイオリンの協奏曲でなく、2曲のロマンスを選びました。よくクラシックを固苦しい芸術音楽と思われる方がいらっしゃつて、教養として「聞く」方も有るかも知れませんが、私は娯楽以外のなにもででもないと思います。したがって歌謡曲の一曲が、百年先の人たちに好まれて演奏されれば、立派なクラシック音楽でしょうし、現代の高名な作曲家の作品も、消えればただの当時の音楽です。西洋では、クラシックとモダンしか分類はないはずです。あるいは大衆音楽と芸術音楽が存在するのかも知れませんが、「聴く」だけの人にはどうでもよいことです。楽聖ベートーヴェンが、形式に縛られることなく、抒情的な試みを此の2曲に託したのでしょう。ジノ・フランチェスカッティとモレル指揮コロムビア交響楽団が、優しく華やかに次の時代を感じさせます。 |
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メンデルスゾーン:劇音楽「真夏の夜の夢」抜粋
シェイクスピアの劇のために書かれた14曲から成る音楽。省略無くすべてを聴く事を、原則とするに反するようですが、クレンペラーのフィルハーモニア管弦楽団のこの盤は、10曲入り全曲盤のようなものですので良いでしょう。歌もオケも夢幻的で淡いソフトタッチで、此の曲の気分をうまく表現しています。結婚行進曲で有名ですが、序曲、スケルツォから終曲まで、個性的な曲が並んでいまして、此の手の曲にありがちな、退屈さを感じさせないのはさすがです。 |
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ショパン:練習曲集 Op.10&25
ピアノ曲は、ショパンが居なければ、淋しいものになったでしょう。少し前まではピアニストは、ベートーヴェン、ブラームス等を専門にする人と、ショパン、ドビュッシー等を専門に弾く人に、分かれていました。リヒテル、アシュケナージの出現で、今では専門等の言葉は死語になりましたが、それでも得意はあるでしょう。此の曲は24曲から成り、別れの曲、革命、木枯らし等、有名曲が目白押しです。イタリアのピアニスト、ポリーニが、此の曲で鮮烈なデビューをしたのは、今でも記憶にありますが、意外なものをお薦めいたします。バッハのチェンバロ奏者として有名な、ピピト・アクセンフェルトのRCA盤です。ポリーニのような流麗華麗な演奏ではありませんが、なごやかで、優しく語りかけるぼくとつさは、此の曲に別の生命を感じさせます。ピピト・アクセンフェルトさんは、教育者としてドイツでは名のある人でしたが、有名な演奏者では無かったのです。日本から留学した人たちから、伝え聞いた井阪氏が、その才能と人柄の醸し出す音楽に惚れ込んで、世に送り出した音楽家です。その一枚一枚が、特に我々日本人の琴線にふれるのか、そのファンの熱気が次々名盤を生み出したのです。ピアノを弾いた此の一枚も、名演奏家でない音楽家、いや音楽の語り部、ピピト・アクセンフェルトさんの神髄が味わえます。 |
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ワグナー:トリスタンとイゾルデより前奏曲と愛の死
全曲の原則に反するようですが、これでプログラムに載ることもあるので、了解してください。なにしろワグナーは長いものですから、お若い方の緊張感が私には不安ですが、ワグナーの持つ独特の雰囲気は必ず、強烈なインパクトがあるはずです。ワグナー聴くならフルトヴェングラーで決まりです。全曲はすばらしい盤があるのですが、前奏曲と愛の死はフルベンにもクナッパーツブッシュにも、何かつなぎ合わせのような不自然さが好きになれず、少し華麗すぎるかも知れませんが、カラヤンとベルリン・フィルの演奏をお薦めいたします。此の曲は、好き嫌いのはっきり分かれる曲です。いいなと思ったら、次は全曲に挑戦してください、それであなたは立派なワグネリアンに成ります。 |
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スメタナ:交響詩「モルダウ」
チェコ国民樂派の父、スメタナのモルダウは、毎年春の幕開けの音楽祭「プラハの春」のオープニング曲として演奏される、連作交響詩「我が祖国」の中の一曲で、プラハ市中をながれるヴルダヴァと呼ばれる川の別名です。静かな水源から小川となり、急流となりやがてゆったりした大河となり、エルベ川に注ぐさまを、絵画的に描写したものと言われています。それだけに、此の川を知らない人に演奏されたくないかも知れません。チェコと言えばチェコ・フィル、チェコ・フィルと言えば、ターリッヒこの人しか有りません。此の川を知らない私に詳細は分かりませんが、渋くくすんだ主旋律の歌わせ方など、知らないものを想像させる説得力があります。 |
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ブラームス:ハンガリー舞曲第4番、第5番
私の好きなシューマンもとばして、ブラームス、しかも編曲ものかと云われそうですが、確かにジプシーの音楽を題材にはしてるでしょうが、2巻のピアノ四手連弾曲として出版され、その後管弦楽に編曲されたものです。一番有名な第5番は、情熱的でエネルギッシュ、そして活発な曲ですが、よく跳ばされる第4番は、多彩で表情豊かで、抒情的で一度聴くと忘れがたい魅力のある曲です。有名曲でLP時代は一枚に収まりにくかったのですが、CDになりちょうど一枚で収まりよく、よく録音されています。演奏はハンス・シュミット・イッセルシュテットと言う長い名前の指揮者、ハンブルク交響楽団のものでどうでしょうか。ベテランだけに小曲も手堅く、明快に処理していく職人芸は、格好のもので、息抜きにはピッタリです。此の指揮者が来日した時、オリンピックか何かで、有名なのにがらがらで、恥ずかしかった思い出があります。 |
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サン・サーンス:組曲「動物の謝肉祭」
多作家サン・サーンスの中で、最も知られた作品というと、おそらく本人は不満でしょうが、此の曲です。14曲から成る組曲で、動物の鳴き声や生態を、音楽で一つの戯画にしているのは、やはり一つのアイディアで、楽しめるものとなっています。有名な白鳥に混じって、第11曲にピアニストが入っているのは、皮肉なのでしょうか、ピアニストは二人も使います。演奏はプレートル指揮のパリ音楽院管弦楽団、問題のピアニストは、チッコリーニとワイセンベルグが勤めています。お国物だけに風刺の効いた、軽快な手際の良さで楽しめます。 |
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ドリーブ:舞踏組曲「コッペリア」
バレエ音楽の全曲は、聴くだけの人には耐え難い物がありますので、演奏会用の組曲が作曲者の手で書かれることが多々あります。コッペリアの原作はE.T.A.ホフマンで、機械人形と人間男女の恋が絡むもので、たわいもない恋物語です。音楽は大変変化に富んで明快で、しかも洒落ています。 演奏はバレエ指揮者として有名な、自身も作曲家のロジェ・デゾルミエールの指揮、パリ音楽院管弦楽団です。繊細な中に鋭敏なリズム感、細部のニュアンスに込められた、独特の感覚はよき時代のフランス・パリを感じさせて、古いシャンソンの味わいにも似るものです。ヴァイオリン・ソロは、有名なピエール・ネリニで、ヴィオロンの溜め息をふりかけてくれます。 |
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ビゼー:歌劇「カルメン」
歌劇を一曲というとこれしか有りません。メリメの小説を元にした台本で、作曲されています。最初台詞 入りのオペラ・コミーク形式で書かれましたが、今ではほとんど叙唱とバレエの入った、グランド・オペラとして上演されます。スペインのたばこ工場のあばずれ女、カルメンを取り巻く男たちの物語です。 演奏は珍しいコミーク形式のもので、ミシェル、ジョバン、アンジェリシ、ダンと役者の揃った。クリュイタンス指揮、パリ・オペラ・コミーク座管弦楽団の物を選びました。今では望み得ない本場の名演なのでしょうが、オペラは舞台がなければ半分とも云われます。もし可能なら初心者には、舞台よりもう少しつじつまを合わせた、映画仕立てのものがお薦めです。ヴィスコンティの弟子ロジーが監督のマゼール盤は、ドミンゴのホセ、ライモンディのエスカミーリョに、あばずれ女を好演のミゲネス・ジョンソンの事もあり、此の方がよりお薦めできるかも知れません。 |
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ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調Op.104
チェロの曲も一曲ぐらい入れなければ、このサイトの主催者に叱られそうで、ソナタなしではこれしか有りません。ドボコンとして親しまれている此の曲は、親しみやすい旋律と、郷愁を誘う曲想で、人気があります。此の曲も名盤と云われる物も多いのですが、私はただ一点フルニエ、セル・ベルリン・フィルをお薦めいたします。ノーブルで気品のあるチェロと自信に満ちたセルのサポートが、自然に歌うようで、肩肘張らない音楽に共感いたします。 |
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グリーク:ペール・ギュント組曲第1番Op.46、第2番Op.55
イプセンの戯曲の劇音楽として作曲されましたが、幾分修正を加え二つの演奏会用組曲を作りました。最後のソプラノの歌う子守歌「ソルヴェイグの歌」が一番の聴き物です。スポーレンベルクの歌で、オッテルローの指揮ハーグ・フィルの此の盤は、北欧のほの暗く冷え冷えとした雰囲気と、素朴な語り口が弱音器付きの弦楽器と良く合い、耳を洗われる思いがします。 |
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リムスキー・コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」Op.35
千一夜物語の王妃シェエラザードが語る4つの物語を音楽にした物。R.コルサコフ独特の美意識で作曲された色彩豊かなで、エキゾチックな旋律の数々は、夢の世界へ誘います。ピエール・モントゥー指揮のロンドン交響楽団の此の盤は、その旋律にどっぷり浸かることなく、リズムの新鮮さと色彩を生かし、さりげなく豊満で、鮮やかな世界を表現し、好感が持てます。さすが大指揮者です。 |
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フォーレ:鎮魂ミサ曲(レクイエム)Op.48
此の有名なレクイエムは、有名な音楽家や、著名人を送る音楽としてもよく使われるそうですが、私などあまり宗教曲としての想いが感じられません。それは純粋無垢で荒々しところが無く、お説教的なところが希薄な事と、高雅で精緻な音楽に由来する物と思われます。演奏は名演に恵まれてまして、まずアンゲルブレックの格調高い名演、クリュイタンスのドラマティックな力演もありますが、ここでお薦めしますのは、ルイ・フレモーのモンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団の盤です。前の二枚から比べると合唱を除いて明らかに劣るようですが、新鮮で清々しく、ソフト・フォーカスな仕上げに、宗教色がより薄れ、素直な気持ちで心ひかれるものが有ります。日本の合唱団の基本曲でもありますので、皆様もきっとどこかで耳にされています。 |
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ドビュッシー:歌曲集
声楽は大きく分けて、宗教曲と世俗曲になりますが、世俗の代表は歌曲です。歌曲と云えばシューベルトですが、三大歌曲は少し荷が重く、今も人気のほどは知りませんが、ヴェルレーヌや、ボードレールの訳詩は若い方になじみが深そうですので、フランス歌曲を取り上げました。代表としまして「月の光」、「巷間に雨が降るように」等、おなじみの詩が歌われています。ジャニーヌ・ミショーとアルド・チッコリーニの此の盤は、フランス語独特の語感が物憂く、その音楽との結びつきが、言葉そのものは分からなくても、雰囲気が分かった気にさせるのが、音楽の力、音楽が国際語と言われるのが実感させられます。同じ詩をフォーレや、ショーソン、デュパルクらが音楽を書いていますので、これらを比べるのも楽しいかも知れません。 |
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シベリウス:ヴァイオリン協奏曲ニ短調Op.47
20世紀に成って作られた此の曲は、北欧の冷徹で厳しい自然が、美しく音楽に成ったようです。演奏は大家ハイフェッツの物が有名で立派ですが、取り上げましたのは、此の曲のスペシャリスト、カミラ・ヴィックスとエールリンク指揮ストックホルム・フィルの盤です。SP復刻のような装丁ですが、れっきとしたLP録音です。もうお分かりと思いますが、今回取り上げました物はすべて、LP以降の録音で、SP録音は意識してはぶきました。20数歳の若きアメリカ女性の演奏は、曲に没入した懸命の熱演が、作曲者をして賞揚させたのもうなずけます。しかし此のご婦人はその後消息を聞かないところは、正に一発屋かもしれません。 |
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デュカ:交響詩「魔法使いの弟子」
同名のゲーテのバラードに寄るのですが、おそらく皆様も此の曲を聴くと、ディズニーのファンタジアで、ミッキーマウスがほうきとバケツを持つて大奮闘してる場面が、頭の中に出てくるのではないでしょうか、一種のトラウマでしょうが、それほど呪文のように焼き付いてしまう音楽です。取り上げましたのは、ほどよくファンタスティックで、軽妙な色彩感の演奏の、フランスのベテラン指揮者、ピエール・デルヴォーとコンセール・コロンヌ管弦楽団です。 |
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ラヴェル:ボレロ、道化師の朝の歌、亡き王女のパヴァーヌ
ラヴェルの管弦楽曲は、ボレロを始め10数曲ありますが、今ではCD二枚に入ってしまいそうです。 ボレロも印象強い曲想で、全曲中小太鼓のリズムに乗って、繰り広げられる各種楽器は変化に富み、同じのようで又違うと、多彩に演奏されます。朝の歌は、何より管弦楽でこのように粋な曲もできる見本です。そしてパヴァーヌは透明な旋律と優雅さで、題名のような分かったような分からない魅力が有ります。正に職人ラヴェルの本質でしょう。演奏は欠点のないマルティノンとパリ管弦楽団、あばたもえくぼのクリュイタンスとパリ音楽院管弦楽団、良くまとまったハイティンクとコンセルトヘボウ管弦楽団等お薦めです。ミュンシュやモントゥーにはむらがありますが、とびっきりの名演奏もあります。 |
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レスピーギ:交響詩「ローマの松」
ローマの泉、ローマの祭とともにローマ三部作と云われます。いずれもローマに取材した、それぞれの印象によって誘起される幻想を、音楽で表現した交響詩です。特にアッピア街道の松は、有名です。レスピーギの此の時代イタリアではオペラが全盛で、管弦楽は影が薄いのですがその中で、彼はむしろ管弦楽に活路を見いだしました。同時代のトスカニーニは、好んで此の作品を取り上げ、今ではオーケストラの定番です。20世紀トスカニーニはフルトヴェングラーと並んで指揮者の両巨頭でした。トスカニーニは簡潔率直でアポロ的表現と云われ、対してフルトヴェングラーは深刻微妙でディオニソス的表現と言われます。現代の指揮者はそのほとんどがトスカニーニ流で、それだけにフルトヴェングラー風の表現をする指揮者は珍重され、特に日本では人気があります。 |
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ストラヴィンスキー:バレエ「春の祭典」
20世紀の幕開けを告げる大地の雄叫び、此の曲は騒乱のうちに初演されました。強烈なリズム、炸裂するブラス、これは正に革命的だったのでしょう、今では別段斬新でもないのが時の流れなのでしょうか。演奏は作曲家でもあるブーレーズの指揮、クリーヴランド管弦楽団の切れの良い演奏です。時期を変えて何度か同じ曲を録音される方がおられますが、ブーレーズも此の曲は3度目です。基本的に変化はないようですが、回を追うごとに精巧に成るようで、それとともにおとなしく感じられます。 |
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バルトーク:弦楽四重奏曲第4番
此の曲は今までの曲と趣が違いますが、一つ斬新な曲、それも4声部の同種の楽器による弦楽四重奏を選びました。4声部は音楽の基本ですし、真ん中の3楽章を中心にシンメトリーに構成された、緻密で精緻な曲です。そのようなことはどうでも良くて、クラシックも複雑だなと感じていただければそれでよいのです。演奏は大きく分けて民族色を全面に出した物と、そうでない物に分かれます。有名な物で順にハンガリーSQ、ノヴァークSQ、アルバン・ベルクSQ、ジュリアードSQ等がありまして、左へ行くほど民族色が強く、右側が斬新です。選びましたのはジュリアードSQの2回目の録音分です。ジュリアードは3回録音しまして、トップのロバート・マンは変わりませんが、そのほかのメンバーは大幅に変わっています。先ほどの春の祭典と反対に、演奏者の名前は同じなのに演奏が変わるケースもあります。 |
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イベール:ディヴェルティメント
此の曲は正に喜遊曲です。結婚行進曲の一部を使ったり、ジャズやワルツを登場させたり、計算の上でしょうが、陳腐な音列を使いながら、新しい試みを冗談ともつかない音楽に仕上げています。時は近代ですが、いつの時代か掴みにくいおもしろさがあります。演奏はマルティノン指揮、パリ音楽院管弦楽団の演奏で、新鮮そうに見せて、手慣れた料理法で、スマートに目の前に並べてくれます。 |
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カバレフスキー:組曲「道化師」
最後は青少年向けの劇付随音楽から、10曲を選び演奏会用の組曲とした物で す。特に第2曲ガロップは運動会の定番で、演奏会で時に笑いが起こることもあります。プロローグからエピローグまで、手を変え品を変え、次から次へいろいろな舞曲を並べた痛快で華々しい物です。演奏はコンドラシンの指揮RCAビクター交響楽団です。なにしろ最初の木琴から、こりゃただ者ではないな、と思わせる音の羅列で、録音の良さもあり楽しめます。此の曲は社会主義リアリズムの作品で、難解で理屈ぽい前衛音楽に反対して書かれた物で、深みは有りませんが、明快も快感です。 |