コンセール新譜情報

新譜情報 2003.08.01

    
ラヴェル(バルシャイ編):弦楽のための小交響曲
      ショスタコーヴィチ(バルシャイ編):室内交響曲
        
       スコティシュ・アンサンブル
      
      ¥3,000(税抜き) LINN CKD215 (1SACD)
      
  なかなかCDプレイヤーを発表しなかったLINNが150万もするユニバーサル型プレイヤー
  を発表し改めてオーディオのトップ・ブランドであることを認識させてくれました。このハード
  の素晴らしさを証明するソフトの第2弾です。ヴィオラ奏者だったバルシャイならではの編曲,
  若手奏者主体のアンサンブルですが、ラヴェルの第2楽章、終楽章の弦楽器の表現は鮮明かつ繊
  細な味わいがあり、この曲にふさわしい手応えに満ちた響きを実現しています。
      
ニコラ・メニュール:序曲集
      
         シュテファン・ザンデルリンク指揮ブルターニュ管弦楽団
      
      ¥2,000(税抜き) ASV  CDDCA1140 (1CD)
      
  古典派時代のフランスの人気作曲家といえば、このメユール。Nimbusの交響曲全集以来、久々
 のCDです。パリでロッシーニやモーツァルトをも上回る人気作曲家だったことがわかります。
 ビーチャムの十八番<若きアンリの狩>ぐらいしか知られていないだけに待望の作品集です。
 NAXOSで知られるようになったクルトの息子シュテファンも期待大でしょう。
      
ムソルグスキー:歌劇「ボリス・ゴドゥノフ」抜粋
ワーグナー:舞台神聖祝典劇「パルジファル』聖金曜日の奇蹟、第3幕の交響的シンセンシス
   
  レオポルド・ストコフスキ指揮サンフランシスコ交響楽団
     ニコライ・ロッシ・レメニ(bs)  サンフランススコ・オペラ合唱団
  
¥2,100(税抜き)  Cala  CACD 0535   (1CD)

  オペラハウスとの関わりが希薄だったストコフスキですが、フィラデルフィア管時代に「ボリス・
 ゴドゥノフ」、「ヴォツェック」、「パルジファル」など指揮していました。(演奏会形式)そ
 の貴重な録音から(RCA)です。ワグナーの全曲演奏は「パルジファル」しかないのが、不思
 議なくらい存在感のある演奏です。

  
アーネスト・ジョン・モーラン:ピアノ作品全集

  バンク・ホリディ、白い山、五月の朝に、トッカータ、2つの伝説、3つの小品
  2つの小品、主題と変奏、夏の谷間、スタルアム川、3つのファンタジー、アイルランドの愛の歌

   ウナ・ハント(p)

¥2,000(税抜き) ASV   CDDCA1138  (1CD)
   

 今、韓国でウケてるピアニストは倉本裕基、イギリスではマキシム、アイルランドではウナ・ハント
 らしいですが、これを聴くとなっとくかも。アイルランドの旋律とドビュッシー、ラヴェルに通じる
 イマジネーションの世界が溶け合ったモーランの作品。もっと評価されてもいい作曲家です。
 この夏に聴くイチオシの一枚!
シンフォニエ・ロマーネ   コレッリ以前のトリオ・ソナタ

   C.A.コリスタ:2つのヴァイオリン、テオルボと通奏低音のためのシンフォニエ
   L.ロナティ:2つのヴァイオリン、リュートと通奏低音のためのシンフォニエ
   A.ストラデッラ:2つのヴァイオリンと通奏低音のためのシンフォニエ 

       クリストフ・ティンペ(vn)  アカデミア・ベル・ムジカ   
 
¥2,100(税抜き) Capriccio   67025(1CD)

 ナポリ・バロック音楽シリーズ。イタリアのバロックに知られざる傑作がまだまだあることを教えて
 くれるシリーズです。アカデミカ・ベル・ムジカはフレシュなイタリアの団体。トリオ・ソナタ専門
 の古楽器の名手たち。これからも期待できます。 
J.S.バッハ:ヴァイオリン協奏曲集 

    ヴァイオリン協奏曲第1番、2番
    2つのヴァイオリンのための協奏曲、ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲
   
     ヒラリー・ハーン(vn)  マーガレット・バトヤー(vn)  アラン・フォーゲル(ob)
          ジェフリー・カハーン指揮ロサンゼルス室内管弦楽団 
  
    \2,427 (税抜き) UNIVERSAL  UCCG1161(1CD)

 ドイツ・グラモフォン移籍第1弾。将来を期待された若手女流バイオリニストで、ヨゼフヴィッチ、
 アリッサ・バークらは伸び悩んでいますが、ハーンは順調にコンサートなどで、高い評価を受けてい
 ます。しかし、なぜかディスクには恵まれていないような気がします。ベートーヴェン、バーバー、
 モーツァルトなどのヴァイオリン協奏曲はオケが悪いのか、指揮者が意地悪なのか、彼女の足を引っ
 張っているようでしたがブラームスは素晴らしく、このバッハもデビューの時「一世紀に一度遭遇す
 るそれらのまれな才能」と評されたことが正しいことを証明してくれました。情熱のララ・セント・
 ジョンのCD(Avie)と聞き比べると彼女のスゴサがさらに実感出来ます。
ジャッケス・デ・ヴェルト:マドリガーレ集

   解放されたエルサレムより、忠実な羊飼い

   ラ・ヴェネクシアーナ
   
   ¥2,100(税抜き)   Glossa   GCD920911 (1CD)

   ジェズアルドのマドリガーレでグラモフォン・アウォードを受賞したヴェネクシアーネの最新盤の
  登場です。この作品、音楽史的にも重要な作品で、これらのマドリガーレがなければモンテヴェル
  ディの「第2の作法」が成立し得なかったとも言われています。古楽ファンにはたまらないディス
  ク、好企画の選曲です。
ジル・バンショワ:シャンソン、ロンドー    週日のミサ
 

    クレマンシック・コンソート

¥2,300(税抜き) Musique En Wallonie   MEW0209 (1CD)

 LP時代の最後の名盤がついに、初CD化! 元ロック歌手のレーヌ、「アンサンブル・ジル・バン
 ショワ」のヴェラールという2人の至高のカウンターテナーの歌唱に、クレマンシックの豊かなイマ
 ジネーションにより再創造された器楽パートが絡み合い、ルネサンス時代の雅な響きが蘇る画期的な
 ディスクです。録音も音場感が広大で、歪みっぽさ、ほこりっぽさがなく素晴らしいもの。
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」   1938

  マスカーニ指揮オランダ・イタリア・オペラ管弦楽団・合唱団
   リナ・ブルーナ=ラーザ(S)   アントニオ・メランドリ(T)
  
¥1,200(税抜き) Guild Historical  GHCD2241 (1CD)

 「一発屋」だったと言われるマスカーニの唯一の曲がこの曲です。他の作品が花火のように消えてい
 ったため喝采が受けられるこの「カヴァレリア・ルスティカーナ」を、頻繁に演奏したようです。中
 でもこの38年のハーグと40年のHMV録音が有名です。このハーグ盤は以前 BONGIOVANNI などか
 ら発売されたものは音が悪く聴きづらい状態でしたが、今回はかなり改善されブルーナ=ラーザの激
 しい気性で歌っているのがよくわかります。
ライヒャ:クラリネット五重奏曲、ホルン五重奏曲
  
    ペーター・シュミードル(cl)    ラルス・ミャエル・ストランスキー(hrn)
    パヴェル・ライテック(cb)  パノハ弦楽四重奏団
   
¥2,800(税抜き) カメラータ・トウキョウ CMCD-28024 (1CD)

 プリンツが来日コンサートで紹介した曲目。まだまだ現役でも充分に活躍出来ることを示してくれま
 した。この曲をウィーン・フィルの後輩シュミードルとチェコの弦を代表するパノハSQで録音して
 くれました。クラリネット奏者たちに愛されてきた曲を、この名手たちの演奏が聴けるのはとても幸
 せなことです。
J.S.バッハ:フーガの技法(弦楽四重奏版)
      
        エマーソン弦楽四重奏団
          
      ¥2,000(税抜き) DG 474 4952  (1CD)
      
  弦楽四重奏版の「フーガの技法」は静謐な抒情と深い響きに富んだケラーSQの演奏が記憶に新しい
 ところですが、現代的な機能美を誇るエマーソンSQは尋常ではない集中力でバッハの本質に迫る密
 度の高い演奏を繰り広げています。未完のフーガの後のコラール「われは汝の御座に進む」で締めく
 くるのが、とても印象的です。 
      
ヴェルディ:歌劇「トロヴァトーレ」

    デニス・オニール    ヴォルフガング・ブレンデル   ユリア・ヴァラディ
    ステファニア・トツィスカ   シノーポリ指揮バイエルン国立管弦楽団・合唱団

¥4,000(税抜き) ORFEO   ORFEOR.582032   (2CD)
 
 「アッティラ」に続くシノーポリのヴェルディ・ライヴ第2弾です。前回は熱血大爆発だったのに、
 こちらはマニエリズムたっぷり、細部にこだわった暗い雰囲気が、怨念物語にぴったりです。とくに
 ヴァラディのレオノーラがぴったしカンカンです。
ブラームス:交響曲第2番、大学祝典序曲、アルト・ラプソディ
   
     ジャン=バプティスト・マリ指揮コンセール・ラムルー管弦楽団
     ルネー=ピエール・シュト指揮(アルト・ラプソディ)コンセール・シュト管
     エレーヌ・ブヴィエ(a)  リシャール・ヴァルディ合唱団
   
¥1,400(税抜き) MANDALA  MNE 5070(1CD)
 
 50年代のパリ音楽院管に集約される「フランスのオケ」の響きか溢れかえり、すこぶる味わい
 深いブラーブスです。なかでも管の音色は効し難い魅力。第1楽章冒頭のヴィブラートなどは、
 ホルン好きにはたまらないでしょう。オーボエ、フルートのひなびた趣、溶けてしまうような柔
 らかさ。そしてフィナーレも特にたまりません。
ハイドン:チェロ協奏曲第1番、2番

 ベートーヴェン(ミューラー=ショット編):ロマンス第1番、2番

  ダニエル・ミュラー=ショット(vc)  リチャード・トネッティ指揮オーストリア室内楽団

   ¥2,200(税抜)   ORFEO   ORFEO 080031  (1CD)

 ドイツのチェロ界のアイドル・ミュラー=シュットはギーレンに激賞され、バッハの「無伴奏チ
 ェロ組曲」(GLISSANDO) でその実力を示してくれましたし、ムターとの室内楽演奏会も大好評
 まさに久々、ドイツ・チェロ界の期待の星でしょう。ロマンスは彼の音楽センスの良さを感じます。
ボンポルティ・エディション第4巻

 ヴァイオリンと通奏低音のためのインヴェンション  

  アルベルト・マルティーニ(vn)指揮アッカデミア・イ・フィラルモニチ

   ¥3,800(税抜き) Dynamic  CDS.424  (2CD)
  
  大バッハが「インヴェンション」の名称を用いたときの典拠になり、音楽的にも影響を与えたとさ
 れる曲。この作品集のうち4つの曲は(第2,5,6,7番)長い間バッハの作品と誤認されてい
 たぐらい優れた曲です。トレントの知られざる巨匠の作品を是非堪能して下さい。
ビゼー:歌劇「ドン・プロコーピオ」

   ヴィトルド・ゾラドキエヴィツ    ガブリエラ・カミンスカ  イウォナ・コワルコウスカ
   ディディエール・タルペン指揮ワルシャワ室内管弦楽団・合唱団
   
¥1,900(税抜き) Dynamic  CDS.415 (1CD)

 ビゼーの20歳ぐらいの作品。その天才ぶりには驚かせれます。しかしビゼーの生前には上演される
 ことなく、初演は死後1958年でした。(1906年に大幅に改竄されたものが上演されたことは
 ありますが)近年、小交響曲と並ぶ若き日の傑作としてよく演奏されるようになりました。このCD
 はポーランドの名手たちによるものです。なお、曲と曲を挟む台詞はカットしてあります。
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ

   コダーイ:チェロ・ソナタ、ソナチネ
   ノヴァーク:チェロ・ソナタ

   イジー・バールタ(vc)  ヤン・チェヒ(p)

   ¥1,700(税抜き)  SUPRAPHON  SU 3515 (1CD)

 バッハに並ぶ独奏チェロ作品の最高峰コダーイ。ケラス harmonia mundi france 、 ペレーニ 
 HUNGAROTON  に続く名演の登場です。スケールの大きい演奏、共感たっぷりの歌いまわし、冴えたテ
 クニック、曲に深く切り込む度胸、まさに大器にふわしくなってきたバールタです。カップリングは
 世界初録音のノヴァークの曲。民族色豊かで、師ドヴォルザークゆずりの濃厚な味わいを聴かせます。
  
エルガー:ピアノ独奏集  VOL.1

   5つのピアノ即興曲、Fringes of Freet, コンサート・アレグロ(原典版)
   エニーナ・ワルツ、3つのバイエルン舞曲、イギリス行進曲(エルガー自身によるピアノ編曲) 
   
   デイヴィッド・オーエン・ノリス(p)

  ¥2,100(税抜き) エルガー協会 EECD 002  (1CD)
  
 エルガーのピアノ曲はエルガーの自作自演集 EMI , ジョン・オグドンぐらいしかなくあまり知られ
 ていませんでした。エルガーのピアノ曲に心酔したノリスがエルガーのEMI盤を耳で曲を再現、大英
 図書館に保管されている実筆譜に立ち戻り「コンサート・アレグロ」を復元(ファニー・デイヴィスが
 演奏した時点で既に楽譜の改変が行われていたため)し、この時発見された自身によるピアノ編曲「バ
 イエルン舞曲」「イギリス行進曲」を初CD化しました。このシリーズは Nimbus の破綻により中止さ
 れたものですが、エルガー協会が利権を継承し、今後も録音を行うことになりました。

 
マーラー:交響曲第2番「復活」

    マリア・シュターダー(s)  ジャネット・ベイカー(ms)
    サー・ジョン・バルビローリ指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団  1966.6.3  LIVE
 
¥1,800(税抜き) TESTAMENT   SBT 1320 (1CD)

   EMI の9番は名盤として有名ですが、この前後にバルビローリはベルリン・フィルといくつか
 のマーラーの交響曲のコンサートを行い、いずれも大成功を収めています。このコンサートのラ
 イヴ録音のリリース開始の第1弾(7,8番は録音が無いみたいです) マーラーの音楽はナチ
 時代に禁止され、戦後もあまり演奏されず、バルビローリの死の2年後’72年にカラヤンが振
 るまでBPOではめったに演奏されませんでした。しかしバルビローリだけは好まれなかったマ
 −ラーをクレンペラーでさえ拒否されたベルリンでオケと聴衆に受け入れられたのです。ある種
 なりふりかまわずといった演奏、そしてマーラー作品を一音一音がともに芸術の至高へと登り詰
 めていったといわれる音楽史的にも価値あるライヴが聴けるのは、マーラー・ファンのとって夢
 かも知れません。醒めないでほしい。
 

 
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ集
         ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ集

    ルーシー・ファン・ダール(vn)    ボブ・ファン・アスペレン(hc)
     
    ¥1,900(税抜き)  NAXOS  8.504027J (4CD) 日本語解説付き、限定盤

  NAXOSにはメジャー・レコード会社で数多くの録音を行なった演奏家が何人かいます。その
 一人ファン・ダールはレオンハルト・コンソート、ラ・プティット・バンド、18世紀オーケス
 トラ(ブリュッヘンと共に創立)、ラルキブデッリ、アムステルダム・フォルテピアノ三重奏団
 のメンバーとして、独奏者として、客員教授として長年に渡る古楽演奏復興に尽くされた演奏家
 として重ねた研鑽の見事な結実が聴かれます。チェンバロを弾くアスペレンも名手であり、真撃
 内省的な語り口はバッハの精神そのもを具体化しています。正にバッハが作品に込めた本質を完
 壁に再現した永遠のスタンダードです。
  
J.S.バッハ:平均率クラヴィーア曲

    タチアナ・ニコラーエワ(p)

    ¥5,000(税抜き) SCRIBENDUM  SC 026  (4CD)
  
 メロディアの名盤をイアン・ジョーンズのリマスタリングで復活です。同じソヴィエトのリヒ
 テルとは違い、私情をさしはさまず終始端正に弾き切っています。即物的でドライだというの
 ではなく、構築的で、しかも有機的に弾き上げています。つまり、彼女にはこの曲がチェンバ
 ロよりもむしろピアノ(フルコン)で弾いたほうが真髄を発揚しうるとう信念があるのでしょ
 う。
 
ブルックナー:交響曲第9番 (新ブルックナー・エディション版)
       未完の「第4楽章断章」、この第4楽章の口頭による曲目解説(英語、独語)  
     
    ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・フィルハーモニア管弦楽団
     
¥2,200(税抜き) BMG 82876543322 (1SACD+1CD)
 \2,800(税抜き) BMG BVCC 34080-1 (国内盤・2CD)

 新クリティカル・エディションによる世界初録音です。ブルックナーの意図をより細かい点で実
 現したもの。原典にこだわる、いかにもアーノンクールらしいアプローチです。第4楽章断片は
 アーノンクールによって初演され(ウィーン響)、ベルリン・フィルの演奏会でも評判になって
 います。
ブルックナー:交響曲第7番 (ノーヴァク版)
   
  小林研一郎指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

   ¥2,857(税抜き) EXTON  OVCL 128 (SACD)

 コバケンの十八番ブル7は、アンチェル、マタチッチなどに育て上げられたチェコ・フィル。ブル
 ックナー演奏の模範ともいえるオケです。小林研一郎の「美」に対する執念、それに応える気迫と
 技量は、生半可なものではありません。チェロが雄大に主題を提示するその瞬間、名演であるとい
 う予感が感じられます。そして第2楽章、ワーグナー・チューバが、響く時、予感が確信になりま
 す。まさにブルックナーの権威誕生です。さらに、このハイブリットCDは特別価格でお買い得!
スメタナ:我が祖国
      
    ニコラウス・アーノンクール指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

        ¥(税抜き) BMG 82876-54331-2  (2CD)

  昨年秋にテルデックから発売中止になったアルバムがRCAから正式発売になります。祖母がチ
 ェコ人であるニコラウスは、ここ数年ドヴォルザーク、スメタナというチェコの作曲家の作品を集
 中的に演奏しており、従来の愛国主義、民族主義的アプローチでなく原点に立ちかえって作品解釈
 を白紙から洗い直し、ドイツ・オーストリア音楽の伝統を受け継ぎながらスラヴの特徴を加味した
 のがチェコ音楽である、という視点で、全く新しい演奏に取り組んでいる。録音はムジークフェラ
 インの響きがありのままといって良いほど忠実に再現された優秀録音。
フランツ・リスト:十字架の道行

  メフィスト・ワルツ第1番、バッハの主題による変奏曲、イゾルデの愛の死(ワーグナー)
  影法師(シューベルト)、調性のないバガテル、十字架の道行(ピアノ・ソロ版)

  ヤン・ミキエルス(p)

¥2,300(税抜き) Eufoda  EUFODA 1324  (1CD)
 
 ’91エリザベート王妃国際コンクールで入賞以来、話題のなかったベルギーのミキエルスですが
 ベルギーのマイナー盤で、アファナシェフもびっくりの文学的&哲学的プログラムのリストのアル
 バムをリリースしていました。メフィストに始まり、メフィストに終わる。ゲーテの生まれ変わり
 か?単なる奇人か? 聴いた人が答えを出すでしょう。
ドヴォルザーク:ピアノ連弾のための作品集

   ボヘミアの森から、伝説、スラヴ舞曲

      スティン・コラシニー&スティーヴン・コラシニー (p)

       ¥4,600(税抜き) Eufoda  EUFODA 1350   (2CD)

 ディアパゾン、レペルトワール、ルイスターなど海外誌で絶賛されたCDです。コラシニー兄弟は
 コンタルスキー、デュオ・タル&グロートホイゼンに師事したヨーロッパ保守本流のピアノ・デュ
 オ、2度の来日公演も成功しています。「スラヴ舞曲」という定番を一体感の演奏で、「史上屈指
 の名演」と言われるくらい素晴らしいアルバムに、仕上げています。
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

  ラフマニノフ:ひな菊、東洋のスケッチ、イタリア・ポルカ(ヴォロドス編)
         楽興の時 第2番、10の前奏曲より第10番、他

    アルカディ・ヴォロドス(p)  小澤征爾指揮ベルリン・フィル

   ¥2,400(税抜き)  SMJI    SICC 135 (1CD)

 サイトウ・キネン・フェスティバルにあわせてリリースされるようになった小澤のアルバム。今回
 は、昨年6月のBPO定期演奏会で大喝采をあびたチャイコンです。「天才ピアニスト」と呼ばれ
 ながら名盤といわれるものを未だ出せていないヴォロドスが、その真価を現したアルバムを遂に、
 リリース。小澤&BPOという好サポートを得てやってくれました。アルゲリッチ以来の定番にな
 るでしょう。
 
ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」

  アンジェラ・デノーク、  ジョン・ヴィラールス、  ラズロ・ポルガー
  サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィル、アーノルト・シェーンベルク合唱団

   ¥3,714(税抜き) 東芝EMI TOCE 55578 (2CD)  輸入盤は (2CCCD)

  ザルツブルク復活祭で大きな話題を呼んだ「フィデリオ」が、公演直後にベルリン・フィルに
  舞台を移して同キャストにより演奏会形式にて再現されたライヴ録音。ラトル&BPOの初オ
  ペラだけに話題沸騰、世界中から注目を浴びたプロダクションが遂に登場です。台詞の大胆な
  整理と集中力に満ちた音楽の創造からなる演奏が、新世代の歌手、ベルリン・フィルとともに
  完成しました。
パガニーニ:ヴァイオリン協奏曲第1番

 ロッシーニ:歌劇「セミラーミデ」序曲  ベートーヴェン:交響曲第8番

   諏訪内晶子(vn)    ペーター・シュナイダー指揮イタリア国立放送交響楽団  2001.1

  ¥4,800(税抜き) デジタルサイト DEBC 14805 (1DVD)  82分 カラー
 
 諏訪内晶子はエリザベト、チャイコフスキーなどの国際コンクールでこの曲を演奏し、高い評価
 を受けているだけあってこの難曲を、多彩な色彩で魅力あるヴァイオリンを聴かせてくれます。
 シュナイダーの指揮も劇場で活躍されているだけあって序曲は素晴らしいし、ベト8もスケール
 のある演奏ではないが、心地よい軽快さがあります。
  
ヴェルディ:歌劇「オテロ」

  プラシド・ドミンゴ     レオ・ヌッチ  チェーザレ・カターニ
    リッカルド・ムーティ指揮ミラノ・スカラ座管弦楽団・合唱団 ヴィック演出 2001.12

       ¥4,800(税抜き) TDK  TDBA 30  140分  (1DVD)

 来日公演(NHKホール)を記念しての緊急発売。2001年、ヴェルディ・イヤーを棹尾を飾った
 スカラ座の「オテロ」です。この豪華歌手陣による大絶賛を浴びたステージを見れるのは、とて
 も幸せなことです。
パイジェルロ:歌劇「ニーナ、または恋狂い」(1790年改訂版)
  
 チェチーリア・バルトリ  ヨナス・カウフマン  ラースロー・ポルガール
   アダム・フィッシャー指揮チューリヒ歌劇場管弦楽団・合唱団  ハインリヒス(ob)

    ¥5,000(税抜き) ART HAUS  100367  166分(1DVD)  日本語字幕付

 ナポレオン、エカテリーナ2世、フェルディナンド4世ら王室からも好かれ、数多くのオペラを書
 き名声を得ながら、最近ではなかなか上演の機会に恵まれないパイジェルロ。「あの人がお帰りに
 なったら」ぐらいしか知られていないこの作品ですが、全曲を聴いてみると素晴らしさを再認識さ
 せてくれます。作曲家のプロフィールを解明するドキュメンタリーが付いているのも魅力。

大阪天王寺区伶人町2−32
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