〜新聞・音楽誌/批評

月刊「ぶらあぼ」 2000. 3月号 “エッセイ by 栗田晃穂”より

 1月9日、横浜市民文化会館関内ホールでアンサンブルdeヨコハマの「2000ニューイヤーコンサート」を聴いた。・・・・・(中略)・・・・・・
  この演奏会を聴いていて、なにかいつもと違うなと感じたことがある。聴く者の立場からいって、演奏会でいつも気になるのは楽章の合い間に起こる“咳ばらい”である。海外の演奏会ではそんなものは聞こえないのに、国内では必ずといっていいほど起こる。緊張して咳を我慢して聴いているせいだろうか。もっとリラックスしていればいいのにといつも思うのである。
  この日咳払いのなかったことから感じたのは、比較的地味なプログラムの演奏なのに、聴いている人達の様子は落ち着いて楽しんでおり、これはかなり聴きこんでいるな「ということだった。
  入場者は70%程度だったろうか。これらの人達はこのアンサンブルのファンに違いない。
  演奏内容は、内外でキャリアを積んだプロの演奏家たちで聴きごたえがあり、指揮も務めた酒井さん(Fl)に聞くと「」メンバーみんながレヴェルが高く、苦労なしに合わせることができます」と話している。                   

栗田晃穂

神奈川新聞 2003.11.19 「ピン!すぽっと」より

 これまでのゲストと比して日本では無名とあって空席も目立った。ところがその技量、表現とも見事というほかなかった。・・・(中略)・・・・欧米には隠れた逸材が多い。エステリェスを見いだし、共演にこぎつけたのは同アンサンブルの手柄だ。その各弦の呼応も過不足なく、「室内楽の喜び」を細部まで行き届かせた。  

福江裕幸

 月刊「音楽の友」Concert Reviews より

指揮者なしの弦楽アンサンブルではあるが、小森谷の強烈な主導で引き締まった造詣を見せる。精緻で純度の高い響きからは活き活きとした生命力が湧き上がり、多様で複雑な表情を醸し出す。    

2005. 4月号/真嶋雄大

まずモーツァルトの「弦楽四重奏曲第17番≪狩り≫清潔感のあるきびきびした表現。アンサンブルもよく練れている。両端楽章の明快さ、アダージョの優美さが印象に残る。                       

 2008. 9月号/齊藤弘美

 
 

 

 



【クラシック音楽情報センター】最初のページへ